近鉄東寺駅前の京都整形外科 肩スポーツクリニック(京都肩スポ KSS)

投球障害肩

投球障害肩(インターナルインピンジメント)(internal impingement)とは?

特に野球選手やソフトボール選手に多く見られる、投球動作に関連した肩の痛みや機能障害を指します。
この状態は、肩関節の内部で、回旋筋腱板の筋腱が肩甲骨の関節窩に圧迫されることによって生じます。

主な特徴

原因

投球動作の繰り返し: 投球時の過度な肩の回旋運動や繰り返しの動作によって、筋腱が圧迫されることが主な原因です。
肩の柔軟性の不足: 肩関節の柔軟性が不足していると、筋腱が肩峰や関節窩に圧迫されやすくなります。
筋力の不均衡: 肩の筋力が不均衡であったり、特定の筋肉が弱かったりすると、肩関節が安定せず、インピンジメントが生じやすくなります。

症状

痛み: 肩の後方や内側に痛みが生じ、特に投球動作や腕を上げる動作で強くなります。
可動域の制限: 肩の可動域が制限され、特に腕を後ろに引く動作で痛みが増加することがあります。
夜間の痛み: 寝ているときに痛みを感じることがあるため、睡眠が妨げられることがあります。

診断

医療面接: 症状や発症の状況を医師が確認します。
身体検査: 肩の可動域や痛みの程度を評価します。
画像検査: MRIや超音波を用いて、筋腱や関節の状態を確認します。

治療

「保存療法」
安静: 投球動作を一時的に中止し、肩を休めることが重要です。
冷却: 腫れや炎症を抑えるために冷却療法が行われることがあります。

「物理療法」
物理療法: リハビリテーションを通じて肩の可動域と筋力を回復させることが行われます。

「薬物療法」
薬物療法: 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることがあります。

「手術療法」
保存療法が効果を示さない場合や、重度のインピンジメントが確認された場合は、手術による圧迫部位の除去や修復が考慮されることがあります。

予防

ストレッチと筋力トレーニング: 肩の筋力を強化し、柔軟性を高めるための運動が重要です。
正しいフォームの習得: 投球動作において正しいフォームを意識することが大切です。

まとめ

投球障害肩(インターナルインピンジメント)は、特に投球時に痛みを引き起こす状態で、適切な診断と治療が必要です。早期の対処やリハビリテーションを通じて、肩の機能を回復させ、スポーツへの復帰を目指すことが重要です。